言葉にできない。

何があって別れたのかは知らない。うめも教えてくれない。


それに・・・父には家庭があったと聞く。
2人の事は2人にしか分からないのだ。


「あった・・・。」


うめに教わっていたように母のお墓は一帯を見渡せるような場所にある。


どれだけ嫌われ憎まれても、母がいなければ千鳥はこの世に生まれてこなかった。
そして、司と知り合うことも心を寄せ合うことも無かったのだ。

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