言葉にできない。
「東條さん、松原です。」
そう声をかけると、ドタドタドン!!と何かぶつかる音がした。
「???」
「・・・っ!!」
勢い良く開いた戸の向こうに、相も変わらず寝癖頭の東條さんが居た。
「?あの、おばあちゃんに頼まれて持ってきました。」
そう言ってお皿を差し出す。
真っ赤になった東條は何やらゴニョゴニョと言っていたかと思うと急にこちらに向き直り、ニッコリと笑った。
「あ・・・うめさんは?」
「裕とデート。以上。じゃ。」