言葉にできない。
肩を抱く様にして千鳥を誘う。
その気満々、と言った感じだ。
「座って!あ、何か飲む?」
いそいそと、寝起きのクセに甲斐甲斐しく世話をするのはいつものことだ。
「いいから座って。話があるの。」
そう伝えると、ヨレヨレスエットのだらしない格好の大きな男が、千鳥の前に正座した。
「あのね、暫くやめようかと思うの。」
「はい?」
東條は訳がわからないとばかりに首を捻る。
「何を?何をやめるの?」
そう尋ねてきた。