辛い.。好き.。大好き.。゜
キーンコーン カーンコーン~♪
授業が始まる五分前の予鈴。
『亮っ……授業遅れちゃうよ…?』
「あー………んーまあいいや。
俺も保健室で休んでくー」
『えっ…!だめだよ!
亮までそんなことさせられない!
私一人で行けるから、亮は戻って…!
懍も心配しちゃうよ………。』
ピタッ
“懍”という言葉に反応する亮。
私と亮の手は繋がれたまま。
お願いっ……
この手を離して、懍のところに行って!
じゃないと、私、期待しちゃうじゃん…
「懍ならきっと理解してくれてるよ。」
ずきっ
そんなに自信満々に言わないで。
はっきりと…、
いつも見せないような笑顔で言わないで…。
『……うん。そうだね。懍なら…ね。』
いつものように、笑顔を一生懸命作る。
心はちっとも笑ってなんかないのに。
『わ、私も男だったら懍みたいな彼女がほしかったなっ!』
「は!ゆずんねーし!あやりなんかには勿体ない♪」
『うわっ!ひどっ!亮なんかにだって!
勿体ないよー!懍が可哀想♪』
「なんだとー!このー!」
本当はふさわしいと思ってるよ。
少なくとも私よりは。
そんな話をしてると、
いつの間にか保健室に着いてて、
先生は見当たらなかった。
『勝手にベッド借りていいのかな…?』
「あー…いーんじゃね?
俺もう座っちゃってるし♪」
『ほんとだっ!はやっ!』
私は保健室に置いてあるものが気になって、
しばらく保健室をずっと見ていた。
ふと、窓際に置いてある小さなビンを見つけた。
その中身は…
『……四つ葉のクローバー…。』