明日、別れましょう




「藍羅……」




すっと、背中に手を回された。

あったかい体温に包まれて──








「おはよ、藍羅」







……爽汰はずるい。



帰宅したときは素っ気ないくせに、寝起きはこうも簡単に抱き締めてくれちゃうんだから。

その上耳元で言うとか反則!









昨夜との差がありすぎて、無意味にドキドキするあたしは「ご飯冷める」なんてもっともらしい言い訳を述べて爽汰の体を押した。





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