ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛

「大分酔ってたみたいだけど、大丈夫？」

「う、うん…びっくりして、一気に酔い覚めちゃった」

「ふーん」

「それよりありがとう。本当…青井くんのおかげで、助かった」



まだ少し動揺する心を隠すように言葉を続ける私に、彼の視線はこちらへ戻される。



「…何をどうやったら、あんな見え見えな男に引っかかるんだか」

「へ？」

「男二人が女二人に声かけて酒飲ませて…どう見てもそういう目当てでしょ。どうせ勧められるがまま酒飲んだんじゃないの」

「…そ、そんなに強いお酒じゃないし大丈夫だと思って」

「バカ？強くない酒ほど飲みやすいから気付いたら酔っ払わされるんだよ」



まさしくその通りで反論も出来ない言葉をズバズバとぶつけてくる彼。見ればその目はいつも以上に冷たく、よほど呆れているのだと気付く。