ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「あ、青井くん!?」
「原さん…何してんの」
「何って買い物を…あ!もしかして彼方がぶつかっちゃった!?」
「うん、ごめん。足元に来たの気付かなくて」
どうやら同じく買い物に来ていたところ彼方とぶつかってしまったらしい青井くんは、至っていつも通りの無表情で彼方を立たせズボンについた汚れを払う。
そういえば家隣の駅って言ってたもんね…。
「原さん…弟?」
「ううん、うちの甥っ子。こら彼方、青井くんにごめんなさいした?」
「…ごめんねぇ」
「…ん」
頭をぺこ、と下げた彼方に彼はよしよしと頭を撫でた。イメージにはなかったけれど、意外と子供に優しいらしい。
「青井くんも買い物?」
「うん。飲み物買いに」
「この辺コンビニ少ないからここ来た方が早いもんね」
そう話しながら立ち上がる青井くんに、彼方の視線はじっと向けられたまま。
「彼方?どうしたの?」
「……」
かと思えば彼のズボンを小さな手でしっかりと掴み、キラキラと目を輝かせる。
「へ?」
「びっぐまん!!」
「は?」
「びっぐまんーーー!!!!!」