ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
…気まずくなんてない。
これがそもそもの形。少し近付きすぎた距離を元に戻しただけ。
あの遊園地で過ごした日から、数日。あれ以来私と青井くんの間には会話はない。
何を話せばいいかもわからない。話題があったところで、どうせ嫌われているんだろうと思う気持ちが私を消極的にさせていく。
チラ、と見れば隣の席には無言で着席し仕事を始める彼の横顔。
どうせ、どうせ、そう思うのに諦めようと断ち切れない自分が憎い。あの日のことを思い出す度、心がぎゅうっと握られるように苦しい。
触れた手が愛しい分、拒まれた唇が痛くて、彼が余計遠く感じる。