ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「落ち込んだ時は、美味しい物を食べるに限るよね」
「え?」
「ってわけで、この前話してた食事の約束使わせて貰ってもいい?」
それは先日、コーヒーをこぼしてしまった私に彼が言っていたことで…落ち込む私を気遣って誘ってくれているのだと知る。
…本当、優しいなぁ。
「…ありがとう、ございます」
「よし、じゃあ決まりだ。今日…はちょっと残業になりそうだから、明日の夜でどう?」
「はい、わかりました」
じゃあそうしよう、と笑みを見せる桐谷さんに、私は手元のペンをカチ、とノックしてしまう。
「…すみません、気を遣わせて」
「あはは、気にしないでよ。そういうつもりで誘ってるわけじゃないから」
「けど…」