ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
突然のことで、頭が混乱している。
桐谷さんが、私を?好き?何で、そんないきなり…。あ、頭がついていかない…。
打ち合わせを終え一人廊下を歩きながら、私はぐるぐると頭をめぐらせる。
いや、だって桐谷さんはお兄ちゃんの友達で、優しくて頼り甲斐があって…もしかして、その優しさも好きだったから?今の今まで全く気付かなかった私って…!!
鈍感というか…デリカシーがないというか。
「あっ、美紅ー!」
「え?…雛ちゃん」
そうしていると後ろからやってきた雛ちゃんは、ふわふわな髪を揺らしながらこちらへと駆け寄る。
「明日みんなでご飯行こうって話してるんだけどさ、美紅も行こうよ」
「あ…明日は、ちょっと」
「用事ある?もしかしてデート?」
「え!?いやいやいや!桐谷さんとご飯行くだけでデートとかじゃないから!!」
「えぇ!?しかも桐谷さんと!?」
「あ…」