ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「おーい、雛子。行こうぜ」
「あっうん!じゃあね美紅、また明日っ」
「うん。じゃあね」
話しながら歩いていると前方から手を振り呼ぶ亮さんに、雛ちゃんはタタッとその場から駆け寄った。
「お待たせっ」
「まず飯食ってー、それからどこ行く?」
「……」
腕を組んで仲睦まじく歩いて行く二人。いつ見てもラブラブな二人に、思わず小さく溜息がこぼれてしまう。
…いいなぁ、彼氏。
いつも幸せそうな雛ちゃん。それと比べて私は、同期には嫌われ異性に縁もなく…。
「…はぁ、」
今日も帰って彼方に癒されよう…。
心のなかには、これから一年大丈夫なのだろうかという不安ひとつだけが残る。