ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「…うん、雛ちゃんありがとう」
「美紅〜!!」
その雛ちゃんの体を抱きしめ返す私に、隣で見ていた亮さんはふっと笑う。
「あ…亮さんもありがとうございました」
「いーってことよ。お前らじれったいから黙って見てるだけっていうのも耐えきれなくなってきてたしな」
バシバシ肩を叩く亮さんに、青井くんはいつも通り表情を顔に出すことはないものの、小さく頭を下げた。
「青井、お前原のことちゃんと大切にしてやれよー?」
「そうだそうだ!美紅のこと泣かせたら承知しないんだから!大切にすると私に誓え!」
「ひ、雛ちゃん…」
私を抱き締めたまま強く言う雛ちゃんに、青井くんはいつものようにスルーをする…かと思いきや。
「…もちろん。大切に、する」
そうボソと呟いて、恥ずかしいのか頬を赤く染めた。