ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「どうしたの?これ」
「さっき行きあった矢口さんから貰った。…から、どう?」
「どう、って?」
「だから…一緒に」
『一緒に』ってことは…つまり。
「デート?」
きょとんと首を傾げ尋ねると、青井くんはこくんと小さく頷いた。
「い、いいの!?二人で!?」
「ん。動物園だから原さんにとって楽しいかわからないけど……」
「ううん!楽しい!青井くんとなら絶対楽しいよ!」
根拠なんてなくても、そう言い切れる。そんな私に青井くんはまたおかしそうに笑う。
「そう?なら、行こ」
「うんっ!」
青井くんと、デートかぁ…。思えば二人で出かけるのなんて、初めてだ。
青井くんと、ふたりきり…!想像するだけで緊張してしまうけれど、それ以上に感じるのはドキドキ、わくわくとする気持ち。
チケットを貰って、私を誘おうって一番に思ってくれたのかな。だったら、嬉しいな。
幸せ、だなぁ。また心があたたかくなる。