ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛




デートの約束をしたのは、ふたりが休みである週末の日曜日。

その前日、土曜の夜。私は自宅の二階にある自分の部屋で、難しい顔をして鏡の前に立っていた。



足元には床いっぱいに散らかった、スカートやワンピース、カットソーなどの洋服たち。



「う〜ん…」



どうしよう。なにを着たらいいか、わからない…!!



そう、私を悩ませるのは明日の服装。なにがいいか、どんなのが好きだろうか、数日前からあれこれ考えているものの全く決まらず、結果前日の夜である今の今まで悩んでいるのだった。

やっぱりデートだし、スカート履きたいよね。でも動き回るならズボンのほうがいいかな?大人っぽく薄着にしようとも思うけど、でも変に意識してるって思われるのも恥ずかしい。そもそも明日って暑いのかな?冷えるかな?雨?晴れ?あーもう余計訳わからなくなってきた…!!



「あーっ!!」

「わぁ!!」



ひとり頭を抱えていると、突然響いた大きな声にビクッと振り返る。するとそこには部屋の入り口に立つ彼方がいた。



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