ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛



そしてそれから私たちは動物園中を見て回った。

象、きりん、ライオン、猿…普段テレビでしか見ることのない動物たちに彼方はひたすらはしゃぎ声をあげる。



「きりん、おっきー!びっぐまんよりおっきー!」

「まぁ相手、きりんだしね」

「びっぐまん、きりんにかてるー?」

「ビッグマンは正義の味方だから動物と無意味な争いはしないと思う」



青井くん、精一杯彼方と会話をしてくれているのは嬉しいけど、かみあっているような、いないような…。

二人の会話を聞きながら歩いていると、小さなベンチがふと視界に入った。



「彼方、少し休もうか。ジュース飲む?」

「ん!おれんじー!」

「青井くん、彼方とそこのベンチで待っててもらってもいい?私飲み物買ってくるね」

「あ、なら俺行く」



近くの売店を指差すと、青井くんはそちらへ目を向けた。


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