ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「え?でも…」
「原さんも少し疲れたでしょ。ここで、待ってて」
そして私が頷くより先にスタスタと歩きだしてしまった。
やっぱり優しい…。元々優しい人だけど、恋人という立場になったせいかその優しさが更に嬉しい。
「じゃあお言葉に甘えて待ってようか」
青井くんの気遣いに甘え、私は彼方とベンチへ座る。すると彼方は私をじっと見た。
「ねぇねぇ、みくちゃー?」
「ん?なに?」
「なんでびっぐまん、みくちゃーのこと、『はらさん』ってゆーの?」
「え?えーと…私が『原 美紅』だから?」
い、いきなり何?
唐突な彼方の問いにそれ以外の答え方がわからず、マヌケな答えをしてしまう。