ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「ご、ごめんなさい…彼方も謝りなさい」
「ごめんなさぁい…」
「あぁ!?こっちは痛ぇ思いしてんだぞ!?謝ったくらいでどうにかなると思うなよ!?」
カップルで来ていたらしく、恋人らしき女性に「やめなよ」と止められるものの男性の怒りは収まることはない。
「ほ…本当にごめんなさい、子供には私からよく言って聞かせますので」
「ざけんなよ!そもそもテメーみてぇなガキがガキ生むからこんなクソガキになるんだろうが!!」
私を彼方の母親だと勘違いしているのだろう。けれどそれを否定する余裕もなく、私は彼方の肩を抱き庇うように頭を下げる。
あまりの怒鳴り声に腕の中の彼方も泣き出しそうだ。