ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
青井くんの体じゃあのソファも狭いよね…。
そう考えながら思い出すのは、昨日の彼の小さな笑顔。
昨日は、笑ってくれたし嫌われてるわけではないんだろうって知れたし…彼のことをほんの少し知ることが出来た一日だった。
こうして毎日少しずつ、仲良くなれていったらいいな…。
「ねぇ、まだ?」
「ひぃ!」
そうしていると突然背後からぬっと現れた大きな影。
それに驚き、私は思わずお茶ではなくその下の段にあったココアのボタンを押してしまい、ガコン、と音を立てココアの缶が出てきた。
「…あれ、原さん甘いのダメだったんじゃないの」
「ダメだよ!けど青井くんがいきなりびっくりさせるから!間違えたの!」
「別に驚かせようと思ったわけじゃないけど。…原さんが邪魔だったから声かけただけ」
「なっ!」
確かにいつまでも自販機の前にいた私も悪いけど…一言謝るそぶりもなくしれっと言ってのける青井くんに、私は渋々出てきたココアの缶を取り出す。
あーぁ…けど勿体無いし、飲もう。