ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「大丈夫!?これ相当冷えたんじゃ…」
そう言いながら、ふと気付く。勢いからとはいえ、彼の肌に初めて触れていること。
「…、」
思わず一度動きを止めた私に、彼は一度驚いたように固まるとバッと手を払う。そしてシャツを手にしたままスタスタと足早に部屋を去って行った。
い、嫌がられた…!?
まぁ、当然かもしれないけど…ていうか、私、そのっ…いきなり手に触れるなんて、何してるんだか!!
気持ち悪がられたよね!?あぁもう、重ね重ね失礼な自分…!
「あれ、原おはよー。早いな」
「あ…矢口さん、おはようございます」
「もしかしてお前も徹夜だった?お疲れー」
頭を抱えていると、出勤してきた矢口さんは当然何も知ることなく自分のデスクへ鞄を置く。