ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛



出会いがないのは、事実。

学生の頃は彼氏もいたけど、今の会社に就職して時間がなくなってそのうち別れて…以来そういう相手もいない。



けど…桐谷さんは何か違うよね。男の人、っていうよりはお兄ちゃん、って感じで。

恋人とか気になる人とか、そういう言葉に思い浮かべるのは…青井くんの、顔。



…って、どうして?

苦手だった人。きっと彼も私を苦手。だけど、感じるのはそれとは逆の気持ち。

あのドキドキはきっと、久しぶりに異性に触れたから。そう。きっと、そう。





やって来た会社でエレベーターが来るのを待ちながらぼんやりとそんなことを考える。



…青井くん、風邪治ったかな。

倒れたあの日の翌日、青井くんはやはり休みで、今日はそれから土日を挟み迎えた月曜日。



家にお見舞い行ってみるべきだったかな?けど一回行っただけで通うようになったとか思われたり、気持ち悪がられても嫌だし…けど青井くん大丈夫かな?悪化して寝込んでそのまま、なんて…。

あ、ありえる…!!



ぐったりとした青井くんを想像して、ゾッとしてしまう。



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