ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「おぉ、おはよう」
「…お、おはようございます」
…げ。
するとかけられた声に、思わず私は嫌なものを見る顔つきとなってしまう。
なぜなら、背後からやって来たスーツを着たおじさんは、女性社員の間で『セクハラ魔人』と呼ばれるほど、誰彼構わずセクハラをしてくることで有名な営業部の部長だ。
こんな所で会うなんて…しかも周りに人もいないで二人きり。身構えてしまう私に、その目はニヤと向けられる。
「制作部の原だったか、どうだ?仕事頑張ってるか〜?」
「は、はい…」
「そうかそうか〜。にしても小さいなぁ、まだまだ発育途中かぁ?」
「あ、あはは…」
笑いながらその手は、私の背中をさわさわと撫でる。それも、下着のホックの上をなぞるように。
ひ、ひぃ!気持ち悪い…!
けれど思うだけで声をあげたりもしない私に気を良くしたのか、その目はますます嬉しそうにニヤニヤする。