ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「お、おお…制作部の青井じゃないか」
「…おはようございます。すんません、4階」
「あ、あぁ」
言葉少ない彼からの威圧感にすごすごとエレベーターに乗り込む上司に、青井くんは私と上司の間の壁になるように立つ。
そして無言のままエレベーター内を過ごし、ポン、と着いた4階。
「原さんも降りるでしょ」
「う、うんっ。じゃあ、失礼します」
開いたドアから降りながらかけられた声に、私はバツの悪そうな顔の上司にぺこっと頭を下げ彼に続き4階へと降り立った。
た…助かった。
「あ、青井くん…ありがとう」
「…何もしてないけど」
「ううん。おかげさまで、助かった」
伝えるお礼に対して返事はそっけないものの、その顔色はいつも通りで熱は下がったのであろうことをさとる。