YOUR COLOR
「てめえー!!」

俺が怒っているのに、
けいたは平然とこう言った。

「でも、紗彩ちゃんがうわさでそれ聞いたら、ちょっとは淳志のこと気になっちゃうかもよ?」


なんて単純でだまされやすいんだろう。
俺は。

今までもいろんな言葉でだまされてきた。

ポテチの時も、
家出の時も、
テストのときも・・・

もうだまされない!

強くそう思ったハズなのに、

俺の意志は簡単に崩れていく。

「そ、そうかな?!」

目をキラキラさせながら
けいたを見る。

「おうよ!夢のカップルも夢じゃなくなるかもー?!

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