愛を知らないあなたに
どういうこと?

どういうこと?

どういうこと・・・・・・?









《おぬしは、“生贄”から、脱出しなければならぬのだろう?

琥珀を、惚れさせるのだろう?

変えるのだろう?


食われては、元も子もないだろう。》



ジンさんの言葉に、戸惑いながらもあたしは反論した。



「そ、んな・・・・・・

あたし、食われたいなんてそんなこと・・・思わない・・・。」


《そうか。

それならばよいのだ。》



あたしの言葉にジンさんはあっさりと頷き。






《健闘を祈る。》


その言葉を残して。











すぅっと―――――消えてしまった。






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