愛を知らないあなたに
「聞かないでください!聞かないでください!!!」


「・・・・・・・・・分かった。」



いや、分からぬが。

1つも分からぬが。




「ありがとうございます!!!」


がばっと生贄は土下座。

そんなに言いたくないことだったのか・・・。



「りちぎだねー」


「タマぁ!!!あんたはもっと律儀になりなさい!」


タマの言葉により、生贄がバッと立ち上がった。




「りちぎー?めんどくさーい。」


「なんて奴だ!!!」


「なんて奴だ!!!」


「・・・・・・なんでタマが真似たの?」


「おもしろそーだったから~」


「・・・・・・・・・そうかい。」





脱力している生贄に、俺はスッと近づき、腕を取り、着物の匂いをかいだ。



・・・確かに、臭い。



俺は1つ頷いて、ポカンとしている生贄を見た。





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