愛を知らないあなたに
・・・・・・・・・一体、どうしてほしいんだろう。



あたしは、琥珀様に抱きしめてほしいのか。


それとも、抱きしめてほしくないのか。




2つ、並べてみたら、明確に解った。


解ってしまった。




あたしは、たぶん、抱きしめてほしいんだ。







抱きしめてほしくないわけがない。


心地いい温もりは、なんだかとても心がほっこりする。

・・・ただ、心臓には負担がかかるけど。


けど、その温もりが離れてしまうと、寂しくなる。



あっさり離されると・・・


あたしが琥珀様にとって大した存在でないということが、再確認させられるから。





―――ん?ちょっと待って。



ということは、あたし、琥珀様に抱きしめられてるとき・・・


自分が琥珀様にとって大した存在だって、夢見てたりするって、こと?




そこまで考えて、ぬあああああああ!!!と、頭を抱えたくなった。






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