愛を知らないあなたに
想いは溢れて
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―――変わらない。
夜。
琥珀様と同じ布団にくるまりながら、あたしは実感していた。
琥珀様の態度が、何も変わっていないと。
いつものように、ただ隣に横になって目を閉じている端整な顔を、あたしはそっと覗き見る。
あたしとの間の距離も。
琥珀様の表情も。
昨日となんら変わりない。
あたしが、あたしが身の上を話しても、何も変わることのない態度。
心がほんわか温かくなって、なんだかとても嬉しくなった。
嫌悪感を抱くわけでもなく、同情しているわけでもない。
いつもと変わらない距離が、それを証明している気がする。