愛を知らないあなたに
うぅぅー・・・。

もし彼女さんじゃなかったとしても、琥珀様気になってたりするのかも・・・。


だって、こんな色気むんむんな女の人、男の人が放っておくこなんてありえない!

琥珀様は鬼だけど男だもん!



心の中でがんがん叫んでいると、クスリと薺さんが笑った。


「凜ちゃんって、可愛いね。

思ってることがまんま顔に出てる。ふふっ素直ねー。」


「・・・・・・・え、えぇぇ!?」



出てる!?

顔に!?

この、もやもやが!?


ヤバイじゃん!恥ずかしすぎるー!!!

ていうか、不快にさせたんじゃ・・・



ふと不安になって薺さんを窺うように見れば、にこりと微笑まれた。


「あのね、あたしと琥珀は知り合いよ。

でも・・・・・・・ただの知り合いってわけじゃないけど。」



ふっと、意味深な笑みを浮かべて、薺さんは琥珀様の腕に、自らの腕を絡ませた。



「知り合いのようで・・・知り合いよりも友達よりもふかーい関係。

ね、そうでしょう、琥珀・・・・・・?」


どこまでも妖艶に、琥珀様の耳に唇を近づけて、囁くように言った薺さん。




知り合い?

知り合いってそんなこと、するの・・・?




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