愛を知らないあなたに
人でない者達
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「・・・・・・んっ・・・」
あたしは、柔らかな朝の日差しに目を開けた。
「あれ・・・ここ、は・・・・・・」
しんとした、静謐な広間。
何も無い寂しげな空間。
「あたしの家の中じゃな・・・・・・って、あ!」
そうだった!
あたし、生贄になったんだ!
ここは確か、神社の中。
けれど隣に鬼様はいなかった。
「あれ?もう、起きたのかな・・・。」
そこまで遅い時間ではないと思う。
元々、あたしは早起きだし。