愛を知らないあなたに
変化
◇琥珀side◇
薺の涙を見るたび、あの日を思い出す。
『琥珀、薺が・・・薺がっ!!!』
赫の必死の叫びと――薺の死んだような瞳。
雨の日だった。
ざぁざぁと容赦なく大粒の雨が、空から降ってきていた。
薄暗い世界の中で。
薺の背中に刻まれた呪いが、毒々しい赤黒い光を放っていた。
「新太郎様・・・新太郎様ぁ・・・・・・。」
なぁ薺。
お前は、それでも。
あんなことをされても、まだ――
「あの男を想うのか・・・?」
あの男を想って、涙を流すのか?
薺の涙を見るたび、あの日を思い出す。
『琥珀、薺が・・・薺がっ!!!』
赫の必死の叫びと――薺の死んだような瞳。
雨の日だった。
ざぁざぁと容赦なく大粒の雨が、空から降ってきていた。
薄暗い世界の中で。
薺の背中に刻まれた呪いが、毒々しい赤黒い光を放っていた。
「新太郎様・・・新太郎様ぁ・・・・・・。」
なぁ薺。
お前は、それでも。
あんなことをされても、まだ――
「あの男を想うのか・・・?」
あの男を想って、涙を流すのか?