愛を知らないあなたに
「行きましょう!!!」


あたしは大真面目に言い放った。





「は?行くってどこに・・・」


「決まってるでしょう!

りょっちゃんに呪いかけた奴のところですよ!」


「はぁぁああ?!」


目をいっぱに開いた薺さん。

だけどあたしは本気なんだ。



「りょっちゃんがこうやって干からびるの見てるの、嫌なんです、あたし。

だから、行きます。行って呪い解いてもらいます。」


「言うのは簡単だけどねぇ、できるわけないよ。」


「できるできないじゃないです。

するんです。」




あたしは真っ直ぐに薺さんの瞳を見て言った。



「あたしが嫌だから、解いてもらいに行くんです。

できないからやんないなんて選択肢ありません。

・・・薺さんが行きたくないのなら、あたし1人で行きます。」


つんと顎を突き出して、不敵に笑う。




「なので、行き方教えてくれませんか?」


「りょーかいのすけー」



・・・・・・・・・ん?



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