愛を知らないあなたに
「こ、ここ、は・・・?!」



驚き桃の木山椒の木。


出店があちこちにあって、多くの人々が行きかう大きな道になぜかあたしはいた。




え、なんで?


なんかタマが妖力を集めてて、緑色のその妖力に吸い込まれて。

視界は緑色でいっぱいで、目をつぶって。




そしたら・・・・・・ここに?



え、どういうことか全然解んない。





「・・・っ、都(ミヤコ)・・・・・・。」


傍らから呆然とした声がして、パッと視線を向ければ。



「薺、さん・・・?」



薺さんが苦々しく、艶やかな唇を噛み締めて立っていた。




薺さんもいたのか・・・。

というか、どうしたんだろう?


ミヤコ、って・・・一体・・・・・・・・って、都!?




あたしは思わずぐわぁっと目を見開いた。


都って言った?薺さん!

都って!?




< 288 / 377 >

この作品をシェア

pagetop