愛を知らないあなたに
・・・・・・た、確かに。


薺さんとりょっちゃんからすごい反対されたから、琥珀様とタマも反対かと思っちゃってた。



アハハと苦笑いをこぼせば。





「ま、てことでさ。いこーよ、りょっちゃん、薺。」


タマはさらりと笑って言う。




「どっちも自分のせいで誰かを傷つけるのを怖れてるみたいだけど・・・

そーいうの、水臭いって、いうんだよ?

タマたち行く気まんまんなんだから、負い目あるんならせめて助けてよ。」



りょっちゃんも薺さんも、図星を指されたかのように、目を見開いてる。




「誰かのせいとか考えるの、タマ、めんどくさいから嫌なんだ。

むかつくんなら、リンのいうとおり、いっぱつぶんなぐりにいこーよ。

どうせアイツ、ろくでもない奴だしさ。」



つらつらとタマはタマらしい言葉を紡いで、にぱっと可愛らしく笑う。






「行こう。

タマはりょっちゃんと薺がいっしょに来てくれると、嬉しい。」




――それが、たぶん、決め手だったんだと思う。





りょっちゃんと薺さんがコクリと、一つ頷いた。





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