愛を知らないあなたに
弥助さんはニヤリと笑う。


「俺もちょっと特殊な人間だからな。ま、こんくらいは余裕だよ。」


「そうなんですか・・・あ、ありがとうございます!」


「いーってことよ。仲間だろ?

それよか、さっさと行「行かせぬ。」」




声が聞こえたときにはすでに。



「えっ・・・」





私達は真っ暗闇の世界にいた――って、ここどこ!?


かろうじて皆いることはわかるけど・・・。





「奴のおでましか。」


ぼそっと弥助さんが呟いた。



奴、って・・・まさか・・・・・・




「お前ら、俺に勝とうなどと思っているようだが・・・無駄だ。

俺には勝てぬ。」


くつくつと、くぐもった声が聞こえた。



後ろを振り返れば――





前進を真っ白いローブに包んだ、つるりと白い仮面を被った人が立っていた。





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