愛を知らないあなたに
「いや、気にするな。私こそ突然すまぬ。」


「い、いえいえいえいえそんなっ!!!」


「店長、ちょっと首が痛すぎて我慢できません。」


ごめんなさい店長。ギブ。



「え?あ、あぁ!ごめんな薺ちゃん!」


「いえ・・・あの、間の抜けた挨拶申し訳ありません・・・。」




ここはとりあえず、謝るべき、だよね?

イマイチ人間の作法とかいうのはわかんないけど、雰囲気的にそうだよね?


不安になりつつ自ら頭を下げれば。



「いや、大丈夫だ。だが、気をつけたほうが良いと思うぞ。」


「は、はい!」


頭を上げ、勢いよく頷く。

よかったー。そんな厳しい人じゃないみたいで。


でも、本当何者なんだろう。




「ありがとうございます新之助様!薺ちゃん、奥のお座敷にご案内して。」


「はい!こちらです、新之助様。」


ニコッと笑って言えば。



「・・・・・・・・・。」


なんか、ガン見された。




え、なんか間違えた!?




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