愛を知らないあなたに
あたし女天狗なんですけどぉー!!!




「え、嘘、薺ちゃんまさか・・・」


「え、嘘、店長まさか・・・」


2人して、まさかまさかと言い合う。




「ひゃははは!おもしれぇー!」



喜多さん、笑い事ではありません。

一大事です。





「ハハハ!そんなに驚くな。私だって1人の男だ。美しい女を見れば心を動かされる。」


「・・・店長、あたし、からかわれてるんですかね?」


「薺ちゃん、ありうるけど、とりあえず、席にご案内しよう。とりあえず。」


「そうですね。とりあえず、仕事はしなきゃいけませんよね。とりあえず。」



店長とひそひそ相談し、とりあえず席にご案内。

そうよね、仕事はしなきゃよね。うんうん。





「ご注文は・・・」


「いつものって、店長に言ってくれる?」


「はい、かしこまりました。」



いつもの?なんだろう。やっぱり超高級なお酒かな。

・・・飲んでみたい。




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