愛を知らないあなたに
想像して思わずごくんとつばを飲み込みつつ、店長に言った。



「いつものだそうですー!」


「りょうかーい。」



で、あたしはおいでおいでをしている喜多さんのところへ。



「どうかしましたか?」


「どうすんのかと思ってさぁ。」


「・・・何がですか。」


「だから、皇帝様とのこ・と・だ・よ♪」


「どうもこうも・・・やっぱり、からかわれてるのかと。」


「そうかぁ?あながち嘘でもからかいでもないように見えるけどなぁ。」


「喜多さんには皇帝のお気持ちなんてわからないでしょう。」


「あー?そうでもねぇよ。俺、皇帝の側近の1人だし。」






・・・・・・・・・は?




「え、まさか。」


「そのまさか。ついでに言りゃあ、この店の店主も、皇帝からのスパイみたいなもんだぜ。」


「えぇぇっ!」


「人々の愚痴だとか聞いて、どういう環境を欲してるのかを聞くのにゃ、こういう店が便利だろ?

だからさ。」


「・・・・・・初耳、なんですけど。」




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