愛を知らないあなたに
うーむ。

でも、あの男があたしに、過去のときのではあろうと、心を見せようとするか?



うーむ。

そんな風には思えないんだけどなー。



うーむ・・・。





「浅葱に若葉・・・二人はどうしてここに?」


「黒曜(コクヨウ)様のお供で参りました。」


新之助様の問いに、浅葱さんはにこやかに答えた。

元仮面男もにこにこしている。



ーーーーー本当は父の命令、だけどな。にしたって、笑顔作んのマジだるいわー



にこにこ笑顔、ぶん殴りたいな・・・。

この時からすでに腹黒いとは・・・いっそ清々しいよ。


父の“命令”ってのは頷けるけど。

『明日から私の供として入る。
上手くやれ。』だもんなぁ。


・・・って、あれ?

なんで“父”じゃなくて“黒曜様”なの?

親子なら普通父って呼ぶんじゃない?




「黒曜殿の供・・・と、すると2人は術師か?」


「はい。まだまだ修行の身ですが。」


「そうか。じゃあ私と同じようなものだな。

私も国を治める修行中なのだ」





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