愛を知らないあなたに
だから、食事が手に付かぬほど、困惑しているのか?







「・・・・・・そうかも、しれぬな・・・。」




ポツリと呟いた。




確かに昨夜の言葉は、予想外だった。







しかし――




「困惑、か。

初めてそんなものを感じたな。」




いや、そもそも。


何かを感じることすら、初めてであったな。









「これが困惑か・・・。面倒なものだな。」





俺は、他人事のように呟いた。



食えなかった理由が分かれば、成程なというものだった。


だが・・・・・・




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