愛を知らないあなたに
だって鬼の寝顔だよ!?


珍しいでしょ!!!

希少すぎるでしょう!!!




・・・・・・うずうず。

・・・うずうず。

うずうず。



好奇心がうずうずしている。






・・・ええい!

もういいや!


だってどうせ食われるんだし!

そんなら珍しい鬼の寝顔拝むべきでしょ!





あたしはまたもや回れ右をし。


今度は逆に鬼様の方へ向かってそぉーっと歩き出した。




鬼様の寝顔・・・

鬼様の寝顔ぉぉ!!!




もはや変態と化したあたし。


恐るべき速さと静かさで無事鬼様のところへ到着。



そぉーっと顔を覗きこめば―――


心臓が、どっくんと、大きく鼓動を刻んだ。





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