愛を知らないあなたに
「知らないの?」


「知らない。」


「あれぇ。でも、会ってるはずだよー」



えぇっ・・・

でも、知らないよ。



「ふむー?」と、可愛らしく首を捻った後。


タマちゃんはパッと顔を輝かせた。



「そっかぁ!名前知らないだけだぁ。」


「?」



依然ハテナマークを浮かべるあたしに、タマちゃんは教えてくれた。




「あのねー。琥珀は、ここに住んでる鬼さんだよ。」



・・・・・・・・・・・・・!!!



「あ、あぁ!!!鬼様のことか!」


「わかってくれたー?」


「わかってくれた!ありがとうタマちゃん!」


「いえいえー。

でも、ちゃんつけないでー。なれないのー。」


「分かった!タマね!」


「うむー」



でも、もろに猫の名前みたいなんだけどね・・・。




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