愛を知らないあなたに
第二章
増える疑問
◆凜side◆
奇跡だ。
あたしは自分の運の強さに驚いていた。
奇跡以外の何物でもないだろう。
今日で、二週間――。
そう、二週間がたったのだ。
あたしがこの神社に来てから、二週間がたった。
「リンー!あっそぼーよぉ!」
可愛らしい笑顔を浮かべ、あたしに抱きついてきたのは、タマ。
最近はよく2人で遊んでいるんだ。
「うん、遊ぼっか。」
あたしはにっこり笑って答えた。
タマは「わぁい!」と、嬉しそうにぴょんぴょん跳ねる。
「何してあそぶー?」
「決めてなかったの?」
「うむー」
・・・・・・タマは今日もタマらしく生きています。