ずっと、きみと一緒に(仮)


「……災難だったねー、陽南」


新クラスのHR後、わたしの親友・辻李 柚香(つじり ゆずか)、通称ゆずが同情の目を向けてわたしの頭をポンポンする。


「ぶふぅ……っ!」


その隣には、いかにも笑いをこらえきれませんとでも言うように吹き出している男、久保田 蓮(くぼた れん)。


そしてわたし、田原 陽南(たはら ひな)。
小学生じゃなくて、高校2年生です!





----あの後、


『れっきとした、高校2年生ですーーっ!!!』


そう叫んでも


「いやいやー」

「あ、小2の間違いじゃない?」


……という感じで、なかなか信じてもらえず、連れてかれそうになったところで同級生が現れて、なんとか事はおさまった。


新入生たちはすっごい謝ってくれたし、全然悪気もなかったから良いんだけど……。


「ねぇ、わたしってそんなに幼く見える?」

「うーん、幼い…っいうか……」

「童顔っていうのもあるけど、やっぱその身長が問題だよな。なんだっけ、143センチ?」

「145だよ!2センチもちがうっ!」


わたしにとっては、1ミリでも大きな差なんだから!
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