お隣さんちの狼くん
久しぶりな感覚
《梨花side》

今日は土曜日!!学校はお休み!
そしてなんと明日は、誠が遊びに来る!!

今日はお部屋の掃除と、明日の用意しなきゃ!


「梨花ちゃーん!うぉーい!」

「………………」


はぁ………また……。

大神くんとクラスの席も家も
お隣かと思いきや……


「おい、聞こえてんだろー?ボケー!」

「誰がボケじゃ!!!!!」


自分達のお部屋までお隣でした…。

毎日のように窓から声をかけてくる
大神くん……………。


「ねぇ梨花ちゃん♪
ここまでお隣同士だとさ
俺ら運命なのかもって思わない?」


………全く思いませんがな。


「シカトすんなよー。
ねー、暇なの梨花ちゃん♪
構って?♪」


グッ…。その顔で見つめるな…!!
……この人………
やっぱ顔だけはかっこいい……。


「あっ♪今俺の事かっこいいって思ったでしょ。」

「は、はぁ?!思ってませんけど!!!」


心読まれてる……?!!!


「すんなり俺に惚れちゃうんじゃないの?♪」

「誰が惚れるか!!
大体なんで私に好きにさせてやるとか言ってるの?!」

「ん〜、梨花ちゃんのこと気になるからかな〜」

「はぁ?!どーせ他の女の子にもそう言って落としてるんでしょ?!」

「えー、梨花ちゃんヤキモチ??」

「何言ってるのよ!そんなに暇なら
他の女の子と遊べばいいじゃん!!
腐るほど遊んでる女の子いるんでしょ?!」

「………」


……ん??無言………??


「なっ、なんとか言いなよ…!」

「梨花ちゃん口悪いねー。彼氏に振られるよー。」


…んなっ…なななな!!!


「もうっ、話しかけないでよ!
家隣だってことバレたら困るから!!」

「大丈夫。いじめられても
俺が守ってやるよ♪」


守るもなにも、
その原因が大神くんなんだってばー!!!





《健二side》

飽きねーな、梨花ちゃんは。
ちょいちょいムカつくけど。


─♪♪♪♪♪


……またこいつか……

「お前なぁ、しつけぇよ!」

『健二…どうして?あたし彼女でしょ?
どうして他の女の子といるの?!』

「は?いつ彼氏になったっけ?
一回ヤったからって彼氏ヅラしてんじゃねぇよ。」

『そんな……っ…ひどい…っ…!』

「もう二度と電話すんなよ。じゃあな。」


自分で言うのもおかしいけど
俺は女の扱いがかなり酷い。

寄ってくる女は
俺の顔しか見てねぇし。
下心見え見え。

付き合った女は数え切れないくらいいた。
正直彼女とかめんどくさい。
俺は気持ちとかねぇし。

本気になった女なんてできたことない。

気が向いたら女を落とす。

恋愛なんて遊びで十分。





《梨花side》

大神くんと関わらないようにするには
自分がしっかりしないとダメなんだよ。

この前のキスだって
自分がしっかりしてなかったから
起こったことだし………。

キスのこと、誠に言おうか迷ったけど
変な心配かけたくないから
言わないことにした。

これからは大神くんが話しかけてきても
ずっと無視する!!



よし!部屋の掃除終わったから
買い物行こーっと♪


パパッと身支度を済ませて外に出た。

最近は東京の街にも慣れてきた。

まだちょっと人が多すぎて怖いけど
なんとか道に迷わずに買い物することはできる!


実は内緒で誠にプレゼント買おうと思ってるんだよね〜♪


「何買おうかな〜」


そういえば誠、
ネックレス欲しいって言ってたな〜。


あ!!このネックレス誠っぽい!!!

予算よりちょっと高いけど…
この日のために貯金してきたし!!
これ買っちゃおう!!!


「誠喜んでくれるといいな〜っ!」


早く誠に会いたいよ〜!!!
< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop