お隣さんちの狼くん
「ルンルルンルルーン♪」

今日が楽しみすぎて昨日は全く
寝れなかった!!!

あともう少ししたら
誠迎えに駅へ行かなきゃ♪


「梨花ちゃん今日の服、気合入ってんね。」


………今日も窓から声をかけてくる
大神くん……

どんだけ暇なんだ?!
無視!むーし!


「今日彼氏と会うんだ?」

「??!!」


なっ…なぜわかった?!!!!


「そんなフリフリなスカート履いて…(笑)」

「え?!変?!」

「変じゃないよ(笑)」


じゃあ何故にそんなニヤニヤする…?

っは!!!無視するって決めたのにー!!


「てことは彼氏部屋に入れるんだ?」


むーし!むーし!


「ふ〜ん♪」


むーし!むー………………


「ねえ!大神くん!お願いだから邪魔しないで!!!ね?!お願い!!!」


絶対邪魔する気だもん!この人!!!


「うん。しないよ♪」

「うん!!…え…?」


邪魔…しないの…?


「え?なに?邪魔してほしいの?」

「え?!いや?!」

「邪魔はしないよ♪」


なんか…………こわい……。











はぁ。大神くんのこと無視するって決めたのに
取り乱してしまった………。


約束の時間丁度に駅に着いた。
誠着いたかな?


「梨花!」

「あっ!誠ぉー!!」


誠…!!やっと会えた〜!!!

そして駅で抱きしめ合う私達。


「梨花、やっと会えて嬉しい。」

「私もー!!!誠に会いたかったよ!」

「じゃあ、行こっか!」


誠と久しぶりに手を繋いで歩く…。
久しぶりすぎて感動する〜!


誠と東京をぶらーっとデートしてから
家へ向かった。




「お邪魔しまーす。」

「どーぞー!入って入って!」

「あれ?ご両親は?」

「ん?仕事だから
18時頃まで帰ってこないよ?」

「そうなの?!」

「うん。」


なんで、そんなに驚く…??



「ここが私のお部屋〜!」

「梨花の部屋って感じする。」

「だって私の部屋だもん!(笑)」

「なんかこうやって会って話すのも久しぶりだな。」


─ギシッ

誠がベットに座り軋む音がする。

なんか………緊張してきた……!!
なんでだろう………?!
久しぶりだからかな…?


「梨花?座んないの?」

「え!あっ!うん!座る座る〜!」


心臓!!うるさい!止まれぇぇぇ!


「……っ?!まっ…誠…?」


誠がいきなり抱きしめてきた。

どうしよう!!心臓の音聞こえちゃう!


「梨花……好きだよ…」

「わっ…私も好きだよ…っ」


─チュッ


誠とキスするの……久しぶりだなぁ…。


「あっ!誠!あのね!プレゼントがあるの!」

「え?まじで?!」

「はい!これ!」

「開けていい?」

「いいよっ!」


喜んでくれるかな………。


「こ、これ!俺欲しかったやつ!!」

「え?!本当?!」

「うん!すげぇ嬉しい!!
梨花!まじでありがとう!!」


買って良かったぁぁぁー!!


「実は俺からもプレゼントがあって…」

「え?!…………これって……!」

「うん。ペアリング。右手出して?」


誠は私の右手の薬指に指輪をはめた。


「結婚したら今度は左手にはめてやるからな?」

「誠………うえぇっ…」

「泣くなよ〜」

「だってぇ…嬉しすぎてっ…ありがとう誠ぉ…」

「梨花………」


そして誠から降ってくるキスの雨。

髪、おでこ、頬、唇、首へと
キスを進めていく…………


「………誠……好き………。」

「俺もだよ。梨花、すげぇかわいい。」


誠のキスはすごく優しくて
安心する………。





それからあっという間に外は薄暗くなり
誠を駅まで送りお別れをした。

明日は学校だもんね。

次はいつ会えるんだろう………。








「梨花ー!煮物作りすぎちゃったから
大神さんちにおすそ分け届けてきてー!」

「え?!ママが行きなよ!」

「ママ今、手離せないのよ〜!
今日、健二くんのお母さんもお父さんも
お仕事でいないはずだから
ちゃんと健二くんに渡してねー!」


えー!!!!!!!
困るよそんなの!!!!!!!

色々決心したのにぃー!!!






─ピンポーン


煮物渡して帰る!それだけだし!!


─ピンポーン


……なんで出ないのよ〜!!
大神くんちの前にいるところ
学校の女子に見られたらやばいのに〜!


─ガチャッ


……あれ…?ドア開いてる……
大神くん居るのかな……?


「お、お邪魔しま〜す…
大神く〜ん………」


あれ?リビング電気ついてる……

………もしかして………
大神くん、倒れてるんじゃ……!!!


「大神くん!!!入るよ!!」


リビングに入ったが誰もいない……。


「っ?!キャァァ!!」


いきなり電気が消えて
後ろから誰かが抱きしめてきた。


「不法侵入?梨花ちゃん」

「おっ…大神くん?!
ビックリさせないでよ…………!
大神くん倒れてるのかと思ったじゃん!!」

「倒れてる?ふははっ。
おもしろいね。」

「ってか!いつまで抱きついてるの!?
離してよ!!
私は煮物持ってきただけだから!!」


体をよじって離れようとしたが
ビクともしない。


「ちょっ…大神くん?!」

「男の力に勝てると思ってんの?」


大神くんは私を後ろから抱きしめながら
煮物が入ったタッパーをテーブルに置いた。


「キャァっ!!」


そして私を強引にソファに押し倒した。
手は大神くんに握られて動かない。


「なっ……なにすんのよ?!」

「彼氏としたこと俺ともしようよ。」

「は、はぁ?!」

「キス、してたでしょ?」

「見てたの?!」

「見えたの。」


そう言って強引に私にキスをする。


「やっ…やあ…!やだぁ…!」


抵抗が全然効かない…。


「…………大神くん………っ…嫌だよぉ………」


思わず涙が出た。





大神くんの手の力が緩み
私から体を離した。

私は走って大神くんちを出た。
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