嘘つきは恋のはじまり



『ぷっ....."あの"永威咲菜が極道....??』




一人屋上に残された少年は、愉快そうに微笑んだ――――









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『ドウシヨウ....ドウシヨウドウシヨウ...』




あれから....


全速力で走った私は、授業中にも関わらず教室に入り、先生にこっぴどく怒られたのであった








「ちょっと咲菜!!何一人ブツブツ言ってんのよ!!不気味だよっ!!」



ブツブツと呪われたように呟く私は、頭をポンッと叩かれた







『ゆ、結衣ぃぃ~~~~~~~!!!!!!』




振り向くと、そこには親友の結衣の姿があった






「うわっ..!ど、どうしたの咲菜っ!!」





思いっきり涙目になりながら結衣に抱きつくと、結衣はあたふたしながら私の頭を撫でてくれる




結衣はちっちゃい頃から家が近所で、親同士家族ぐるみの付き合いの子である

可愛くて優しくて、憧れ。

そして、私のあの秘密を知る唯一の友達でもある








「....で?一体どうしたのそんなひどい顔しちゃって」





ちょっとひどい事を言われた気がするけど、そこはスルー







「さっき急に教室入ってきた時はびっくりしたよ~!今にも死にそうな顔してたんだから~」



ふふふふっと思い出し笑いをしながら微笑む結衣






『....じ、実は....』



私は結衣の耳元で、先程あった事を小声で話した















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