嘘つきは恋のはじまり
「....え、ぇぇぇぇぇえぇ!?!?!ば、バレたぁあぁ!?!?」
『こ、声が大きーーーーーーーーーーいっっっ!!!!』
口をあんぐり開けながら大声で驚く結衣
「だ、誰にっ!?誰にっ!?」
私よりも焦っている結衣
私の肩を掴み、ぐらぐらと揺らしてくる
『そ、それが分かんないんだよ...顔もよく見えなかったし、逃げてきたから名前すら...』
「えぇえ...!?でも男の子だったんでしょう??」
『う、うん...』
結衣はハア...と溜息をつく
『あっ!!でもね、ネクタイが赤だったから、同じ一年生ってことは分かるっ!!』
「あなたねぇ...!!一年生って...一年生だけで何人いると思ってんのよ~!!」