嘘つきは恋のはじまり
「奏太ぁ~!!」



「一条君~!!」




廊下全部を埋め尽くさんとばかりに溢れかえる女子達


そんな様子を見ていた私達だったが、結衣がいつもより1トーン低めの声を出す






「あの男、絶対何かあるから、気をつけるのよ咲菜」


『?????』



ちょっと怖い目してるけど、知らないフリ知らないフリ






「あの一条って男はね、ルックスはモデル並にいいんだけど、性格が問題なのよね...」




『そーなの??』



結衣は難しい顔付きのままコクンと頷く




「優しくて紳士的、成績は優秀だしスポーツ万能、なにかと完璧なんだけど.....私、なんかあの笑顔は気にくわないのよ...」


廊下の女子達を睨みつけるような目で見つめる結衣





『へーぇ....』



結衣の言っている事がイマイチ理解しがたいけど、一条って人が凄いモテるっていうのは分かる








「奏太~!!」




「ねぇ一条君っ!!」






『.....ごめん、ちょっといい??』






女子達をかき分けて、一人の男の子が出てくる








―――――――――ん??





――――――――なんか、見た事ある顔だぞ??









ま、ままままままさか....!!!














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