嘘つきは恋のはじまり
「...ん、お帰り咲菜、どうだった?」
脱力したまま、私はとぼとぼと教室に帰った
教室に入ると、そこにはいつもと変わらない、のほほんとした結衣がいた
『こ、この裏切り者ぉぉぉおぉぉ!!!』
私は結衣に近づくと、結衣の肩をぐらぐらと揺らす
結衣の頭は前へ後ろへと、首が取れそうなほどにガクガクと揺れている
「あひゃあ~...ご、ごめ、んよ、さきなあー!!」
首を揺らしながら私に謝罪する結衣
....けど
許さんんんんんんんんん!!!!!
『なんで見捨てたの結衣ぃぃぃい!!!私あれから最悪だったんだからぁぁあ!!!』
「わ、分かった、分かったから...!!ごめんって咲菜...で、どうしたの?」
『....私...もう死んだ...』
「うん、とりあえずそれは分かった、さっきあった事を説明しようか」
私はきょろきょろとあたりを見回してみる
さっきあった事なんて、こんな所で決して言えるワケない....
『と、とりあえず...あとで2人の時に....ね』