嘘つきは恋のはじまり
下校時間―――――――――――
長かったのか短かったかわからない一日が終わろうとしていた―――
『...今日は最悪だった...』
げっそりとした表情で玄関へと向かう私
『ホントなんなのアイツ!?どこが王子よただの鬼畜野郎じゃない!なーにが奏太ク―ン❤よ!!皆頭腐ってるんじゃないの!?』
――――と、ブツブツと一人愚痴っていると
『呼んだか?ペット』
『き、きゃああぁあぁ!?!?!?』
突然首筋に腕が絡まってくる
不覚にも大声で叫んでしまった
『い、一条奏太...!!』
『おー怖い怖い、そんなに睨むなんて悲しいなぁ~咲菜?』
一条を睨みつけるけど、コイツは全く動じないでいつもの王子スマイルをしている
皆の前では王子ぶってるけど、本当のコイツはただの鬼畜野郎!!
きゃあきゃあ騒ぐ女子達に教えてあげたいわ!!
『気安く名前で呼ばないでよ』
『んだよつめてぇな、意外と傷つくぞ?』
『うっさい触んないで』
私は一条の手を振り払った
―――――――けど
『お前は俺の女、分かってる?主導権は俺にあんの』